本日より沖縄で A Film About Coffee (ア・フィルム・アバウト・コーヒー)が上映公開されました。
概要:コーヒーが人々の手元にどのように届くのか?その物語「Seed to Cup(種からカップまで)」を美しい映像で綴ったドキュメンタリー映画
場所:桜坂劇場ホール 上映スケジュール(2週間の期間限定)
coffeeファン必見のコーヒー映画です。
本日より沖縄で A Film About Coffee (ア・フィルム・アバウト・コーヒー)が上映公開されました。
概要:コーヒーが人々の手元にどのように届くのか?その物語「Seed to Cup(種からカップまで)」を美しい映像で綴ったドキュメンタリー映画
場所:桜坂劇場ホール 上映スケジュール(2週間の期間限定)
coffeeファン必見のコーヒー映画です。
少し仰々しいタイトルですが、一般的に海外の高価なコーヒーは「標高が高いところで昼夜の寒暖差があるところで作られる」と多くのコーヒー書物に記されています。
沖縄は海外のコーヒー生産地と比べると標高が低く昼夜の寒暖差は大きくありません。また、 コーヒーベルト からも外れるため 沖縄では美味しい珈琲は作れない というのがコーヒー専門家の見方でした。
しかし、沖縄産コーヒーの現状は、スペシャリティクラス ~ 不味い ものまであり、品質の維持管理と安定生産ができれば、沖縄から世界のコーヒーの常識を変える ことができるものと思っております。
沖縄で スペシャリティクラス の 珈琲 が作れる理由として、第一に栽培環境があげられます。特にコーヒーの木にとって 北緯26度の冬の寒さ は生育限界レベルまで達し この過酷な環境下が一つの要因だと思っております。
また 日射強度 も考えられます。下記は世界の全天日射量で濃赤ほど太陽エネルギーが強く沖縄は橙色なのでコーヒーベルトの中では相対的に日射強度が弱いですが、むしろこれが幸いしていると思われます。
今は仮説にすぎませんが、今後は国産コーヒーの未知を解明していきたいです。
最後に沖縄コーヒーは世界の高級コーヒーと勝負できるだけの ポテンシャル があり 課題は多いですが、栽培・精製・焙煎工程の更なる検証と改善で トップレベル を目指せるものと思っております。
※ スペシャリティクラス と表現していますが、専門家による coffee カップ評価で毎回ではありませんが確認しております。
日本では国産コーヒーの生産量が少ないため、普段飲まれる全てのコーヒーは輸入品になります。先日 TPP(環太平洋パートナーシップ協定)の大筋合意がされましたが、輸入コーヒー(生豆)に関しては現状、関税はかけられていないので、この協定によるコーヒー価格への影響はないものとみられます。
日本は 1858年からコーヒー豆の輸入開始。1866年に輸入関税が決まりましたが、現在の税関資料(実行関税率表 2015年4月版)によるとコーヒー生豆は無税であります(焙煎豆は関税有)
輸入コーヒーの価格は基本的に生産国(特にブラジル)のコーヒー生産量に左右され、生育段階からニューヨークのコーヒー商品市場に反映します。この取引価格が世界のコーヒー市況に大きな影響を与えます。
コーヒー相場は需給のほかに、ブラジルの霜害・干ばつ・病害虫被害や社会情勢不安・米国の金融緩和等を背景とした投機マネーが市場に流入することがあり価格が大きく変動することがあります。また、輸入の場合は為替相場(ドル/円)も関わるので これらの要因で輸入コーヒー価格が決まります。
TPP合意で気になるのが、コーヒー豆を含む生鮮輸入品の制度が今後どのように変わっていくのか?特に農薬や今後出てくる遺伝子組替えコーヒーの 使用・検査・表示等 に関して安全第一であることを願いたいです。
★下記は大変珍しいコーヒー麻袋(source:コーヒー夜ばなし)
コーヒー夜ばなしの管理人様は 元農水・厚労省管轄の農水産物(コーヒー豆)の分析・検査官です。
世界のコーヒー生産国は約80カ国あり、日本はその40 ヶ国程度から輸入していますが、日本の場合 厳しい品質を要求するため米国や欧州向けの豆に比べ割高になることがあるようです。
うんちコーヒー? と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、このコーヒーは動物の糞から採取したコーヒー豆で世界で一番値段が高く最高級品と言われております(約5年前ロンドンの珈琲店で1杯100ドル)
「コピ・ルアク」というコーヒー名で、インドネシアやベトナム・フィリピン・インドなどで作られます。
偽物品も多く特に観光客をターゲットにお土産品としてあるようです(偽装沖縄産コーヒーと同じです)
コピ・ルアクの「コピ」はコーヒー「ルアク」はジャコウネコ(麝香猫)という意味で、ジャコウネコの糞から採れるコーヒー豆のことを言います。
独特の香りを持ち産出量が少ないため 幻のコーヒー と言われます。 日本では ルアック・コーヒー とも言われます(年間生産量:推定 50t)
現地ではジャコウネコを飼育してコーヒーの実を食べさせ商品化する人が多いです。自然のジャコウネコの糞から採取した野生品もあります。
バリ島在住の知人が 「そもそも糞から採取していない商品やブレンド品のような 怪しいコーヒーが観光地で横行 しているように見られパッケージを信じ購入する観光客が多い」と話しています。
このような一部のモラルない行為が産地全体の信用を傷つけることになるので、沖縄同様にやめてもらいたいです。
知らぬが仏と言う人もおりますが、本物を安心して購入するには現地の場合、お土産さんよりも地元の人がその珈琲を購入したり飲んだりするお店で 日本にいる場合は、信頼できる販売店や豆の評価ができる珈琲専門店をお勧めいたします。
下記は先日購入した コピ・ルアク です(信頼できるところから購入しました)
私はこのような高価希少品は原価試飲or比較品があると良いなぁと思っております。
例えば うんち前コーヒー(おまけ品として少量でも良い)とうんちコーヒーの セット販売 をしてもらいたいです。
今回のコピ・ルアクcoffeeの味ですが、やや浅めの焙煎豆で酸味と深みがありおいしかったです。
変わったところで、ゾウの糞コーヒーもあります(source: dailynewsdig.com)
タイ・プラーオのコーヒー農園 商品名:ブラック・アイボリー(黒い象牙) 現在ジャコウネコより高価なコーヒー
ジャコウネコの糞は独特の香りが付く特性があり味に影響を与えますが、ゾウのコーヒーは飲んだことがないためわかりません。
また台湾ではサルコーヒーがあり沖縄は豚・山羊が多いので、そのうち誰かが ヤギコーヒー を作るかもしれません。
最後は人間の便からとなりそうですがcoffee1杯分で30実ぐらい飲み込む必要があるので気が向いたら実験してみようと思います。
それとブルーマウンテンで有名な高価なコーヒーも「生産地(ジャマイカ)の出荷量よりも日本で流通しているブルーマウンテンの販売量が多い」と言われています。
早くコーヒー鑑定ができる方法が見つかると良いですが、大阪大学(福崎英一郎教授)では 「メタボロミクス」の解析技術を使った研究をされており「まじめな生産者を守り本物を消費者に届ける手助けになる」とお話されているので期待したいところです。
ただ、コーヒー関係者が期待している豆を測定器に入れボタンを押すと鑑定結果が出るという機器開発というよりは 成分分析を GC/MS という分析機器を使い精度良く結果を出し解析するというトータル的手法の研究です。
私も前職でよく使っていた GC/MS ですが、前処理といって サンプル(試料)作りにとても手間と時間がかかります。
今のところ偽物かどうかは生産者・販売者のモラルになります。
偽装 沖縄産コーヒーにご注意を! もご参考に
沖縄コーヒーアイランド
お問合せの中で特に多いのが、沖縄産100%コーヒーが売ってるけど本物ですか?という内容のものです。
私は生産者名から本物か偽装かおよそわかりますが、現在の沖縄コーヒーの生産量から考えて常に県産100%コーヒーを販売し続けているところは結論から申し上げて偽装と断言できます。
その理由について今回、沖縄のコーヒー生産量から少し具体的な数値を用いてご説明したいと思います。
沖縄で比較的多い栽培方法から平均的な生産者1人当たりのコーヒー生産量を下記から算出したいと思います。
栽培条件(品種・栽培方法・栽培場所等)で計算数値は変わりますが、あくまで一例としてご参考頂けたらと思います。
品種:ブラジル産アラビカ種ムンドノーボ(沖縄名:NewWorld1号)
樹齢:6年木
樹高:1.8m
栽培方法:露地
栽培場所:一般農地(山間地を除く)
コーヒー栽培単位面積:1本/坪
労働生産面積:200坪/人
コーヒーチェリーの収量:3kg/本
台風対策:低(被害率75% ※想定:沖縄本島台風上陸(風速50m/s))
とすると 200坪・200本の栽培で600㎏のコーヒーチェリーが収穫できる計算になります。
コーヒーチェリー 果肉除去
コーヒーチェリー収穫後、比重選別で使えないチェリー(浮豆)が出てきます。栽培・管理方法によりその割合は10~30%あり平均の20wt%を差し引くと480kgになります。
この480kgを果肉除去・乾燥・脱穀するとおよそ 15% 程度(含水率12%前後)残るので、生豆は約72kgになります(台風被害がないと仮定した場合)
ここに台風被害を加えると 50~100% はダメになりますが75%の被害想定とすると生産者1人当たりのコーヒー生産量は18kg/人 (生豆)となります(栽培場所や台風対策で被害が軽微な生産者もおります)※生豆を焙煎するとさらに重量は減ります
上記の計算は沖縄コーヒー生産者の全てではありません。沖縄コーヒー生産量の少ない理由が数値でご理解頂けたかと思います。よってコーヒー豆を常に販売するには安定生産と多くの生産者が必要となります。
このような現状で、沖縄のお土産屋さん等に沖縄産 100% 珈琲と表記した偽装コーヒー(在庫切れしない)が常に販売されており、この販売生産者は毎年1トン以上の生豆を確保していると豪語しています。
私は今まで県産コーヒーを大量に安定生産できる生産農家を沖縄で見たことも聞いたこともありません。
また、この販売生産者は生豆やパーチメント豆の販売はしなく、おそらく焙煎の専門家が生豆を見れば偽装とわかってしまうからです。
沖縄コーヒーを良いものにしたいのであれば、喜んで専門家に品評して頂き栽培にフィードバックさせることが重要だと思います。
偽装者は一反程度の農園や生豆・コーヒーチェリーを見せ恰も大量生産していると誇大な嘘話をメディア等にしていますが絶対にやめてもらいたいです。
沖縄では簡単にコーヒーは作れません。簡単にできると思い込んで始められる新規コーヒー栽培者が多く、そのほとんどが台風被害で栽培を辞めています。
沖縄は狭いので誰が何処でどのくらいのコーヒーを栽培しているかは情報として直ぐに入ります。観光客や県外の方はわからないためお客様を欺く産地偽装(偽装コーヒー)販売は沖縄農業の信用を失墜させるので直ぐにやめてもらいたいです。
沖縄コーヒー生産者がコーヒー栽培を続ける理由は、台風被害で精神的に落ち込むときもありますが、皆コーヒーが大好きでおいしいコーヒーを作りたい という情熱からです。
当ホームページでは台風被害も含めた沖縄コーヒーの情報を発信していくとともに、コーヒーの安定生産に向けアイデアを出して取組んで参ります。
沖縄では過去、偽装マンゴーや偽装アグー豚 問題が起き関係者に損害を与えました。
偽装沖縄産コーヒーも未然に防ぐためにお土産屋さんの仕入担当者ならびにマスコミの取材担当の方は国産コーヒーの現状や生産者をよくお調べになっての対応を強く願っております。
産地偽装は 不正競争防止法違反 です!
沖縄コーヒーアイランド