Category Archives: 沖縄コーヒー栽培

農業テロ

武田鉄矢の農業テロの話

29 11月 17
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武田鉄矢 今朝の三枚おろし

この番組は平日の朝、ラジオで10分間放送されます。
毎週、違うネタで話を三枚におろして、わかりやすく武田鉄也さんが解説されています。

11月13日からの2週分(全10回)はコーヒー栽培者必聴の内容でした。
下記ユーチューブから全10回分まとめて聞けます!

☆世界からバナナがなくなるまえに 著者:ロブ・ダン(ノースカロライナ大学 進化生物学者)

世界からバナナがなくなるまえに」の本の内容を荒く三枚におろしています。

この本は主に「作物は同じ品種を大量生産すると危険!」という内容のものですが、バナナ以外にコーヒー、カカオ、ジャガイモ等多岐にわたっています。

また、番組ではチョコレートテロ(カカオテロ)の農業テロも取り上げています。


現場でいろいろな品種のコーヒーを栽培していると不思議な現象を目にします。

それは、カイガラムシという害虫が付きやすい・付きにくい品種があるということです。

何故だろう?と調べているうちに「世界からバナナがなくなるまえに」に出合えました。

この本では
サビ病菌は進化を続け今やロブスタ種も含め全てのコーヒーの品種を攻撃してくるが、カイガラムシがいることでサビ病は減少すると書いています。

カイガラムシ被害 カイガラムシ 沖縄 カイガラムシ

カイガラムシは様々な作物につき厄介な害虫です。持続可能な農業にするには生態系の多様性を理解すると共にアグロエコロジーの研究や零細型農業が必要になってくると思いました。

今後も気候変動や目に見えないウイルス、細菌、菌類がコーヒーの木を脅かしてくると思います。生産者の皆様がんばりましょう!

コーヒー水耕

コーヒーの水耕栽培はできる?

29 9月 17
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一般的にコーヒーは土で育てますが、ハイドロボール等を使い水耕栽培でも苗の生産ができます。

また、水耕で育てた苗を土に移植しても問題なく生長し実ができることを確認しております。


水耕栽培は様々な装置や方法がありメリット・デメリットありますが

沖縄での大きなメリット!として

☆台風の影響を受けないため安定生産できる
☆育苗時に鳥・モグラ・マイマイから守れる
☆自動制御で省力化

今後は効率的な苗の生産およびコーヒーにとって最適な光量・光質を見つけていきたいと思います。

 

土とコーヒー

コーヒーにとって良い土とは?

17 9月 17
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コーヒー栽培と土について(鉢栽培

コーヒーにとって良い土とは?

☆通気性が良いこと
☆水はけが良いこと
☆水持ちが良いこと
☆肥料持ちが良いこと
☆適度な栄養があること

コーヒー栽培で「畑や森の土だけを使って鉢でコーヒーを育てることはできますか?」
というご質問を頂きますが、あまりお勧めはしていません。

それは鉢の中で土の物理性を作る必要があるからで、できたら土の改良もしくは市販されている培養土をお勧めしています。

培養土は鉢やプランターで元気に育つように設計された土です。
畑や森の単独の土でも育ちますが、やはり培養土等を使うと生長が違います。

ただ、市販の培養土はコストがかかることや必ずしもコーヒーに合った土とも限りません。
培養土は肥料(元肥)が入ってるものが多くその処方がコーヒーに合っていなければなりません。


そこで、コーヒーに合った培養土を試行錯誤して作っています。
市販の培養土を仕分けするとほぼ動画にあるような原料になります。

定植場所の土をベースに、原料の中から通気・排水・保水・保肥性、肥料の要求量、鉢の大きさ、栽培期間等を考慮して最適なブレンド比率を検討します。

葉温

なぜ?未熟豆・死豆が多いのか?

10 9月 17
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なぜ?今年は未熟豆・死豆が多いのか?<考察>

沖縄コーヒー生産者から今春までに収穫された豆の状態が悪いという話を聞きます。
ただ、あまり問題ないという生産者もおり、今後は両者を比較検証し対策を考えていきたいと思います。

豆の状態が悪い要因として、昨年は台風がほぼなく高温少雨だったことがあげられます(今年もそうですが
あくまで仮説として 高温ストレス、乾燥ストレス、光阻害 とすると、どうして異変が起こるのか考えてみます。

こちらも参考に( 沖縄コーヒー 光と影

コーヒーはコーヒーベルトと言われる暑い国で生産されますが、厳密に言うと暑い国の涼しい場所(高地)で栽培されます。

沖縄は世界のコーヒー関係者から見ると寒い国というイメージですが、実は夏の気候は他国の栽培環境と比べて過酷です。

沖縄コーヒー栽培で夏の環境下とコーヒーについて書いてみたいと思います。

はじめに、ヒトとコーヒーの木の温度感覚は似ています。

ヒトは概ね気温が15℃以下になると暖房、28℃以上になると冷房をいれます(湿度・風速は無視します

コーヒーも 15-28℃ の温度帯は問題ありませんが、この温度帯から外れると生育に支障が出てくるため予防が必要になります。

沖縄 真夏日 記録更新

source:weathernews

今年の沖縄は大変暑く(昨年も暑い現在、82日連続の真夏日記録更新中(6/20~現在)です(1890年の統計開始以来最長記録
この暑さの中で沖縄コーヒーたちは頑張っています。

①体温調整

ヒトは汗をかいて体温調整していますが、コーヒーも同じことをしており水を根から吸水し葉から水分を蒸散し体温を下げています。ただ、水分が冷却ばかりに使われると光合成はあまりしません。

②気孔の開閉

植物は気孔を通して、葉内の水分を放出(蒸散)し、空気中の二酸化炭素を取り込んでいます。
しかし、水分が不足すると葉は水分を逃がさないよう気孔が閉じ気味になり光合成の低下および葉温上昇につながります。

③葉温(leaf temperature)

沖縄の夏のコーヒー葉温は40℃を軽く超えます太陽光が当たっている無遮光の表面陽葉 ※葉温上昇させる光(赤外線)は光合成に役立ちません

葉温

source:熱帯農業Vol30

上記の学術データから葉温上昇は光合成を低下させます。

樹木医学

source:樹木医学会

また、夏は高温、土の乾燥、強い可視光により光阻害していると考えられます(最悪時、葉焼けを起こします

光阻害とは?・・・過剰な光により光合成機能が低下すること

葉温 日向

コーヒーの葉(日向)

葉温 日陰

コーヒーの葉(日陰)

測定器:非接触(放射)温度計
※学術データと測定条件(陽葉表面、樹齢、葉齢、品種等)が違うため単純比較はできません

バナナの葉温

バナナの葉(日向)

レンブ

レンブの葉(日陰)

コーヒーチェリー 温度

コーヒーチェリー(日向)

夏は直射日光で土壌浅層は乾燥しやすいです。コーヒーは酸素要求度が高く吸収根は浅根性であります。C3植物であるコーヒーは土の乾燥等で光合成が低下し未熟豆が出るのではないかと考えます。

コーヒーは耐旱性(水不足の耐性)が強いと言われます。しかし高温下では機能しないため夏場は土壌水分に気を付け水ストレス状態に陥らないよう心掛けたいです。

最後に、沖縄は海外のコーヒー生産地と比べると「昼夜の寒暖差が小さく美味しい珈琲は作れない」と言われますが、植物は年月を経て高温耐性を獲得したりと環境に順応していくため今は悲観せず検証と対策(剪定も含む)をしていけば、沖縄から世界のコーヒーの常識を変えるコーヒー豆ができるものと思っております。

追記

このブログでは夏場の光合成機能低下が未熟豆が出る原因かもという見解で書きましたが、ブログを見られた某研究者様よりご助言をいただきました。

葉だけでなくコーヒーの緑実も光合成をしている。果実の生長因子を多角的視点から考察するとおもしろいですよ

この度はアドバイスありがとうございました。原因究明と対策、その先のおいしいコーヒー作りのため頑張ります。

コーヒーダッシュボード

沖縄コーヒー栽培 ダッシュボード

16 6月 17
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コーヒー栽培で日々どのようなことを見たら良いですか?というご質問を頂きます。

ずばり、栽培日記をお勧めいたします。例えばカレンダーに毎日の天気をつけたり、今日は元気がないなとか、水やりをしたとかの記入を始めてみると良いかと思います。

栽培日記をつけることによりコーヒー栽培の水やりや施肥の判断がとてもしやすくなります。 

コーヒー栽培ダッシュボード

慣れてきましたら、定期的に写真を撮ったり上記のダッシュボードにある生育パラメータ(指標)を参考にしてみてください。生育不良や収量減少等の原因分析・対策にデータが活用できます。

 

沖縄ドローン空撮

畑デビュー!沖縄産コーヒー(ドローン空撮)

30 4月 17
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鉢で栽培したものを耕した農地に植え替えすることを定植と言います。

先日、コーヒーの定植(植え替え)作業をしました。

ドローンの空撮映像もあり、これからコーヒー栽培をされる方の参考にと思い動画を作ってみました。


今までコーヒーたちは鉢で過保護に育ってきましたが、今日からは畑デビューです!

沖縄はコーヒーにとって世界一厳しい栽培環境なので、ほったらかしではうまく育ちません。これからも良きパートナー(栽培者)と共に元気に育ってもらいたいです。

※移植・撮影にご協力頂きました生産者の皆様ありがとうございました。

コーヒーデビュー

国産コーヒー栽培 ⑧(畑デビュー)

30 4月 17
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畑デビューの日がきました。

発芽してから1.8年経過の苗木です。少ない枝数ながらも蕾があり花も咲きました。

過去連載記事①~⑦

畑デビュー

コーヒー花蕾

定植の様子はユーチューブにてUPいたしますこの品種の栽培報告はこれで終了

次回からは新たな品種の成長記録を連載していきます。

ギンネム

沖縄コーヒー 光と影

16 4月 17
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コーヒー栽培において「」の果たす役割について書いてみたいと思います。

コーヒーの花芽分化

現在、沖縄ではコーヒーの開花シーズンであります。

開花にも光というものが関わっています主に可視光の長波長域 

沖縄産コーヒーの花

沖縄産コーヒーの花(アラビカ種

開花スイッチが入るには、光以外に温度、日長、水分など環境要因が揃わないといけません。

コーヒーは短日条件下でも花芽分化しますが、沖縄においては気温による要因が大きいと考えられます。

概ね昼間の気温が22℃以上(最低気温17℃以上)続くことで開花が見られてきます。

コーヒーの最適な光の強さ

植物にはそれぞれ好む光の明るさ(強さ)があります。

光の強さについて下図で説明したいと思います。

植物の光合成速度

src:高等学校生物(Wikibooks

グラフ内に補償点と光飽和点というのがあります。

簡単に言うと補償点は植物が最低必要な光の強さで光飽和点はこれ以上光を強くしても成長しない光の強さになります。

コーヒーの補償点は 1000ルクス という文献がありますが、経済栽培においては 最低照度として 1万ルクス を目安にしたいです。

また沖縄の直射日光はどの季節でもコーヒーの光飽和点から高いレベルの強さがあります。

特にコーヒーの栽培適温から外れる夏の環境下では光合成速度が著しく低下します。
このことについては後日、書きたいと思います

現在、組合ではコーヒーの最適な光量について調査中です。また光質や積算照度、葉緑体等も調べていきたいと思っています

下記は4月9日に照度測定(読谷村)したものです。太陽が雲に隠れた状態で 3万ルクス を超えます。

沖縄 照度

特に夏場は直射日光が長時間当たらないようを作ることが大切に思います。

そこで、シェードツリーを選定する場合、条件として遮光管理のしやすさも重要なファクターとなります。

例えば、ギンネム(TOP画像)は成長が早く剪定しやすい=遮光率を調整しやすいので理想的です。ただし、アレロパシー(ミモシン)の問題がありコーヒーと共存できるかや台風の影響等 新たに導入する場合は試験栽培が必要になります。

また、シェードツリー(遮光木)が植えられない場合、下記のようなネットを使う方法もあります。最近は様々な色のものや遮光率ごとの製品もあります。

コーヒー遮光

※コーヒーの光の強さについて

①ここでは照度計の数値を用いておりますが、本来照度計は人間が感じる明るさを測定するものです。
コーヒーの成木についての見解であり幼木ではありません。
③沖縄では無遮光で栽培している方もおり実際に実もできています。

④無遮光栽培の葉は強光に順応し陽葉化します。遮光栽培と比較して今後、収量や品質等も調べていきたいと思います。

ブロッカ

恐怖のブロッカとは?

22 1月 17
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現在、沖縄はコーヒーチェリーの収穫時期でありますが、先日台湾コーヒー栽培者の方から台湾でCBB(Coffee Berry Borer)の被害があるが沖縄ではどうか?と問合せがありました。
幸い沖縄は大丈夫ですが、CBBやブロッカとは何かについて書いてみました

コーヒーベリーボーラー

CBB被害(台湾)

コーヒーノミキクイムシ

CBB成虫(台湾)

コーヒーベリーボーラー(CBB)とは、コーヒー豆に穴を開けることからこの名がついています。
海外では通称ブロッカ(Broca スペイン語)と呼ばれコーヒーの実や豆を食べる害虫で世界のコーヒー生産地で脅威となっています。

近年、離島であるハワイや台湾のコーヒー産地でも深刻な問題になっていることから沖縄も時間の問題と思っています。
そもそもその土地にいない害虫がどうして存在するのか?は推測になりますが、輸入したコーヒー生豆(麻袋含む)にブロッカが付いていて、防疫処理が不十分だったか又は効かなかったことが考えられます。

商品である生豆に虫食豆(欠点豆)があるとコーヒーの味を不味くします。そのためハンドピック作業で取り除きますが、あまりに量があると仕入れの見直しや珈琲価格にも影響してきます。

農業害虫であるブロッカがコーヒー豆に寄生できるのはカフェインを無毒化する腸内細菌があることが研究で明らかになっています。また繁殖力が高いため初期の対応が重要で海外のブロッカ対策は殺虫剤や捕虫器等を使用しています。

ブロッカは日本で検疫有害動植物に指定されています!

ブロッカはゾウムシ科の甲虫で、沖縄県では似たようなものに特殊病害虫のアリモドキゾウムシイモゾウムシがあります。

アリモドキゾウムシ

イモゾウムシ

この2種の害虫はヒルガオ科の植物に寄生し植物防疫所では国から補助を受け根絶防除事業を現在も行っておりますが、根絶には長い時間と膨大な費用が生じます。

沖縄の特産品である紅芋や空心菜が県外に発送できないのは、これらはヒルガオ科で害虫がつくため法律により移動規制中(まん延防止)だからです。

もしブロッカが沖縄県内で大量発生すると沖縄産コーヒーも移動規制対象になる可能性があります。そうなると加工品(焙煎豆)の販売しかできなくなります。

ブロッカ(Broca)とは?

別名:コーヒーベリーボーラー(Coffee Berry Borer)
和名:コーヒーノミキクイムシ
学名:Hypothenemus hampei
英名: Coffee borer beetle
ゾウムシ科

Hypothenemus
種:コーヒーノミキクイムシ
原産:アフリカ(アンゴラ)

ブロッカ サイクル

コーヒー栽培成長記録

国産コーヒー栽培 ⑦(成長記録)

08 12月 16
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本年、最後の沖縄コーヒー成長記録になります。

沖縄も少し寒くなり昨日から最低気温が20℃を下回るようになりました。コーヒーの成長はこれから徐々に鈍化していきます。

前回の「国産コーヒー栽培⑥」から3カ月経ち、この間に鉢替えと摘芯をおこないました。

沖縄コーヒー成長記録

下記は各品種の樹高と節間(画像)です。

2016.9/12016.12/4 記録)発芽後1.5年経過

ティピカ 73cm70cm
ブルボン  56cm55cm
カツーラ   53cm51cm

※ 摘芯で生長点を落としてるため樹高は伸びていません

コーヒーの木 節間

同一栽培条件(2015年6月~)

枝数は10本前後でティピカの節間が他より長いですが品種特性になります。
来春、少しでも花が咲き実がつくことを目標にしています。それには1月中旬以降の寒波を乗り切らなければなりません。

次回の成長記録は来春アップ予定。