Tag Archives: コーヒー害虫

ブロッカ

恐怖のブロッカとは?

22 1月 17
Okinawa Coffee Blog
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現在、沖縄はコーヒーチェリーの収穫時期でありますが、先日台湾コーヒー栽培者の方から台湾でCBB(Coffee Berry Borer)の被害があるが沖縄ではどうか?と問合せがありました。
幸い沖縄は大丈夫ですが、CBBやブロッカとは何かについて書いてみました

コーヒーベリーボーラー

CBB被害(台湾)

コーヒーノミキクイムシ

CBB成虫(台湾)

コーヒーベリーボーラー(CBB)とは、コーヒー豆に穴を開けることからこの名がついています。
海外では通称ブロッカ(Broca スペイン語)と呼ばれコーヒーの実や豆を食べる害虫で世界のコーヒー生産地で脅威となっています。

近年、離島であるハワイや台湾のコーヒー産地でも深刻な問題になっていることから沖縄も時間の問題と思っています。
そもそもその土地にいない害虫がどうして存在するのか?は推測になりますが、輸入したコーヒー生豆(麻袋含む)にブロッカが付いていて、防疫処理が不十分だったか又は効かなかったことが考えられます。

商品である生豆に虫食豆(欠点豆)があるとコーヒーの味を不味くします。そのためハンドピック作業で取り除きますが、あまりに量があると仕入れの見直しや珈琲価格にも影響してきます。

農業害虫であるブロッカがコーヒー豆に寄生できるのはカフェインを無毒化する腸内細菌があることが研究で明らかになっています。また繁殖力が高いため初期の対応が重要で海外のブロッカ対策は殺虫剤や捕虫器等を使用しています。

ブロッカは日本で検疫有害動植物に指定されています!

ブロッカはゾウムシ科の甲虫で、沖縄県では似たようなものに特殊病害虫のアリモドキゾウムシイモゾウムシがあります。

アリモドキゾウムシ

イモゾウムシ

この2種の害虫はヒルガオ科の植物に寄生し植物防疫所では国から補助を受け根絶防除事業を現在も行っておりますが、根絶には長い時間と膨大な費用が生じます。

沖縄の特産品である紅芋や空心菜が県外に発送できないのは、これらはヒルガオ科で害虫がつくため法律により移動規制中(まん延防止)だからです。

もしブロッカが沖縄県内で大量発生すると沖縄産コーヒーも移動規制対象になる可能性があります。そうなると加工品(焙煎豆)の販売しかできなくなります。

ブロッカ(Broca)とは?

別名:コーヒーベリーボーラー(Coffee Berry Borer)
和名:コーヒーノミキクイムシ
学名:Hypothenemus hampei
英名: Coffee borer beetle
ゾウムシ科

Hypothenemus
種:コーヒーノミキクイムシ
原産:アフリカ(アンゴラ)

ブロッカ サイクル

沖縄コーヒー栽培3

沖縄コーヒー 栽培の話 その3

27 8月 16
Okinawa Coffee Blog
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沖縄コーヒー 栽培の話 その3

 コーヒーの葉焼けと害虫について

沖縄コーヒー栽培で危険サインと言える2つの症状を紹介します。

葉焼け

コーヒーの木は直射日光に長時間当たると葉焼けを起こすことがあります。葉焼けすると葉は元に戻ることはありません。

沖縄珈琲 葉焼け

葉焼け実験

沖縄コーヒー 葉焼け

コーヒーの葉 葉焼け

害虫

沖縄コーヒー栽培で特に多い害虫はカイガラムシです。放っておくと最悪、木が枯死することがあります。

沖縄コーヒー カイガラムシ

カイガラムシ

沖縄珈琲 カイガラムシ

このタイプは すす病を誘発する

2つの症状の共通点は暑さです。

コーヒーの木にとって気温30℃超えは大きなストレスになります。

そこに直射日光による葉温上昇や土の乾燥等が重なると木が弱まります。木が弱まると葉焼けや害虫被害が発生しやすくなります。

対策

ストレスの除去です。

基本的には長時間の直射日光を避け風通しの良い栽培環境にすることです。

ただ、必ずしも改善するとは限らず原因は複合的が多く、水やりの頻度・肥料の過不足・根詰まり・剪定(枝透かし)等も併せて見直したいです。

農薬に頼らない無農薬栽培でコーヒーを育てるには木を元気にすることが一番です。

沖縄コーヒー生産組合 試験農場より

コーヒーゴマフボクトウ 幼虫

緊急告知 国内でコーヒー栽培されている方へ

14 4月 16
Okinawa Coffee Blog
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日本国内でコーヒー栽培されている方へ

 

コーヒー栽培で新たに気をつけたい害虫をお知らせいたします

<コーヒーの葉が部分的に枯れることがあれば下記の害虫を疑ってみてください>

害虫名コーヒー ゴマフ ボクトウ という蛾の幼虫です

コーヒーゴマフボクトウ

症状:この幼虫は幹の中に入りコーヒーの木を部分的に枯らします

確認葉枯れが見られたら幹に幼虫が侵入した穴があるか?穴の中に幼虫がいるか?確認をする

処置:幼虫の確認もしくは痕跡があればその部分から木を切ってください(その後コーヒーの木は再生できます)

対策:現在ありません(管理レベルをあげ早期に発見してください

被害:沖縄で今のところ大きな被害はありませんが アラビカ3品種で確認

成虫である蛾がコーヒーの葉裏に卵を産みますが見つけにくいので、コーヒーの木の幹に入る前の幼虫が出す糞や木くず等から早期発見し除去してください

考察

カミキリムシによる被害と似ているため実際のボクトウガによる被害状況はわかりませんが、沖縄で約10年前に幼虫の同定とコーヒーの木の被害確認がされています。

ただ10年前より沖縄のコーヒーの木の栽培本数は増えており、またコーヒーの木の樹皮は柔らかく容易に穿孔しやすいのに現在までボクトウガ被害が問題になっていないのは、ボクトウガの幼虫は材食性が多くないのかもしれません。

そこで肉食性と考えると特性は「樹幹に食い入り樹液を出して集まってきた虫を捕食する」ですが、コーヒーの木はクヌギのような樹液を出さないため好まれないのかもしれません。また、沖縄は茶畑もありますが大した被害はありません。今後は観察と対策を考えていきたいと思います。

コーヒーゴマフボクトウ 成虫

コーヒーゴマフボクトウ(成虫)

 
 コーヒーゴマフボクトウZeuzera coffeae とは?

科:ボクトウガ科(Cossidae)  ゴマフボクトウ亜科(Zeuzerinae)
属:Zeuzera Latreille

【分布】
九州沖縄本島・石垣島 等

【成虫出現月】
7-10月

【幼虫食餌植物】
アカネ科:コーヒー ツバキ科:茶  等

※本州にも似たような蛾(ボクトウガ)がいます
※ボクトウガは英名でカーペンターワーム(大工の虫)と呼ばれ幼虫は生木を穿孔する

 参考文献:市川俊英・上田恭一郎(2010)「ボクトウガ幼虫による樹液依存性節足動物の捕食-予備的観察」『香川大学農学部学術報告』第62号.39-58.